ご挨拶

 このたび,岡山心理学会第65回大会を12月16日(土)に川崎医療福祉大学において開催させていただくことになりました。本学で初めて岡山心理学会が開催されたのは,1992年の第40回大会(大会長:金光義弘先生)です。個人的な話で恐縮ではありますが,当時,私は本学の学部2年生であり,学会当日,口頭発表が行われている教室の前を通りかかった際,いきなり「学生スタッフ」としてスカウトされました。緊張しながらスライド映写機のボタンを押していたことを今でも覚えております。その後,2009年から2013年の5年間,金光義弘前会長の下,学会事務局長を務めさせていただきました。岡山心理学会を支えてこられた理事の先生方,会員の皆様に出会えたことは,私にとって大きな財産となりました。「恩返しする時がついに来たのだ」という思いで,このたび準備委員長を引き受けさせていただきました。

 さて,心理専門職として初めての国家資格となる「公認心理師」が誕生し,心理学界は,今,歴史的転換点を迎えています。そこで,本大会では,「新国家資格・公認心理師に求められる役割」をテーマとしたシンポジウムを企画しました。この資格の誕生は,各現場での心理専門職の活動にどのような変化をもたらすのか,基礎と臨床をつなぐ心理学教育は今後どう展開されていくのかについて,議論を深める場にしたいと考えております。

 また,例年通り,研究発表,懇親会も企画しております。昭和20年代,岡山心理学会の発足に尽力された岡山大学の岡本春一先生は,この学会を「気軽に参加できる地方学会」として位置づけられていたと伝え聞いております。その精神をしっかりと受け継ぎ,心理学の分野を超えて,若手もベテランも自由に意見交換し,交流できるアットホームな会にすべく準備を進めております。

 最後になりましたが,第65回大会準備委員会一同,皆様の多数のご参加を心よりお待ち申し上げております。


                                                       

岡山心理学会第65回大会準備委員会

                                           委員長 水子 学